inu-inuOTのブログ

作業療法士国家試験を受ける予定の学生さん、いっしょに学びましょう!

脳、動脈。

安静時、運動時と脳血流量はほとんど変化しないとされています。心臓や骨格筋は、運動時に血流量が増加するとされていますね。では、脳の血流分布については頭に入っていますでしょうか。

 

脳の血流分布についての問題でポイントは?

 

☆後大脳動脈領域にあるのは、視床

 

ここをまず頭に入れていただいて。

授業では視床レベルのスライスの図にて、前大脳動脈領域、中大脳領域、後大脳動脈領域について習ったのでは無いかと思います。この中で、中大脳動脈領域がもっとも広く、起始部が詰まると大きな梗塞となります。発症頻度としても高いそうです。模擬症例で、右MCA領域の梗塞で〜といった書き出しを見たことがあるのでは無いでしょうか。

 

大脳基底核のほとんどが、中大脳動脈領域にあります。尾状核被殻前障淡蒼球、内包です。これらを覚えるより、視床が仲間外れになっている点を覚えるのが早そうですね。いかがでしょうか。実際、学校の試験や模試においても、視床について問われると思います。(出題者が問いやすいのでしょうか?)

 

そしてもうひとつ、抑えておくべきは、脳の血管の名前と繋がりです。1年の時に苦労したであろう解剖学、その後半に登場した、「ウィリスの動脈輪」。模式図が頭に浮かぶでしょうか。

 

ウィリスの動脈輪の国試におけるポイントは?

 

☆中大脳動脈と繋がっているのは、内頸動脈、前大脳動脈、後交通動脈。

 

ということです。前交通動脈は含まれません。また、前交通動脈は左右の前大脳動脈を繋ぐ役割を担っており、1本しかありません。

 

過去に、動脈輪の模式図と血流分布を合わせた複合問題が出題されました。どちらも捨てる判断をするのは惜しいと思われます。