76歳男性。誰もいないのに・・・
54回午前13問です。頻出問題ですね。
問題文から疾患を予想し、考えられる症状を選択するという構成になっています。
業者模試でも出題されますので、さらっと押さえていきましょう。
この問題文から読み取るべきポイントは、
・内容が明確な幻覚
・物忘れ
・認知機能の日内変動(日中ぼう然としている
こともある)
・転倒しやすい
です。この情報から、判断される疾患は、レビー小体型認知症ではないでしょうか。
レビー小体型認知症でおさえるべきポイント!
・幻覚→「」付きで明確な内容を症例が述べます
・パーキンソニズム→易転倒が取り扱われやすい
・認知機能・覚醒度の変動→日中にぼーっとしていることもあると一筆添えられます
・レム睡眠行動障害→共通問題の方で見かけます
・記憶障害→‘物忘れ‘という文言が添えられます
+高齢男性であること
です。女性でも発症しますが、性差(男性>女性)ありますので、男性で問題を作っているのでしょうか。
レビー小体型認知症は、その名の通り「レビー小体」が原因です。後頭葉の血流低下が認められます。視覚野がある後頭葉の血流が低下して機能障害を起こし、幻覚が生じていると考えれば頭に入れやすいでしょうか。
それでは、選択肢を確認しましょう。
1些細なことで泣き出す。
2他人のものを勝手に持っていこうとする。
3時間どうりに来室し同じ席に座る。
4わからない質問に対し言い繕って答える。
5日によって意識レベルの低下度合いが異なる。
1は感情失禁ですかね。→脳血管性
2社会行動障害→前頭側頭型
3常同性→前頭側頭型
4取り繕い→アルツハイマー
というわけで、選択肢が4つ消去できました。前述の内容が頭に入っていれば直接選択できますかね。本番はあえて回り道する必要はありませんが、今は他の選択肢も読み解いて、試験が問いたい内容を理解しておきましょう。損はありません。
5を選んで3点頂きましょう。